もういちど眠ることさえ躊躇うような、とても恐ろしい夢をみた
また眠ると、その世界に引きずり込まれて2度と戻ってこれなくなるような
ただ恐ろしくて、そして、なにか掛け違えたなら
それが現実になってしまいそうな夢
そんなものに出会ってしまったことを
そんなもので目覚めてしまったことを
そんなものを恐怖してしまったことを
背中越しにでも伝えさせてくれるひとは、もういない
ただそれが哀しい
瞼が開いていようと閉じていようと
晴れることない霧のなかで
足をつかんで離さぬ泥のなかで
闇さえ見放す静寂のなかで
遅々として進まぬ時を恨めしく思いながら
赦しのときを待っている